新屋敷回遊性を追求したワンルームマンション

Year
2023

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【工事種別】 内装改修工事
【用途】 住宅(マンション住戸専用部分)
【構造規模】 RC造 6階建ての2階の一室 25.70㎡
【竣工】 2023年3月
【設計】 トラス・アーキテクト株式会社
【施工】 (株)A&Gcompany
【賃貸管理】(株)アルファ―エステート

 マンションワンルームは自由であるべきだったが、資本主義社会においてはそうはいかなかった。画一的な間取りとなるのは不動産業者の取り扱いによるものだろう。同じような販売方法が確立されてそうではないものは良い物件でなくなり、扱いにくものになっていく、つまりは借り手がいないという事である。また、街は刻一刻と変化を続けている。そこでは新しいマンションが立ち並びさらに競争は激化する。そうなるとまた借り手の付かないものになっていく。立地条件と不動産の扱い方によりこれまでは決定されてきた。これはもはや「建築」ではなかった。だからこそ「収益物件」と呼ばれている。この手法では今の人口減少社会の日本の地方都市では崩壊しているのだが、なかなか気が付きにくい「ゆでがえる」状態が続くだろう。そこに少しでも変化を付ける事で「都心部で暮らす事」をすこしづつ変えられたらと思う。

手を入れる事の重要性。画一的なもからの脱却としてはリニューアルであるが、単なるクロスでさらに覆い隠すリニューアルもすでに画一的なものであり、そこには単なる競争でしかない、さらにまた時間の変化によりより競合にさらされる。そのレースから少しずれたワンルームの違う一面を出す事が出来れば競争から少しだけ優位になる。今回ではワンルームの回遊性を高める事で広さや奥行を感じる事と少しだけだが中心に自然素材のある空間がマンションではなく、本当の住宅と感じられる様にした。

 

工事の様子はこちらのmemoより